家事効率をアップするための工夫は多数ありますが、実は「掃除をするタイミング」も効率に影響してきます。

同じことを同じようにしても「いつするか?」で差が出るなら、一番効率のよくなるタイミングを選びたいですよね。

貴重な時間や体力を必要以上に費やさないためにも、ベストなタイミングを把握しておきましょう。

1.フローリング掃除は朝一番か帰宅直後に

フローリングワイパー

床掃除を劇的に楽にしてくれるフローリング掃除用のワイパーですが、ワイパーだけですべて済ませられるとまでは残念ながらいかないのが実情。

現実的には、平日はワイパーでサッとホコリを取って、休みの日にしっかりと掃除機をかけるといったようなサイクルで回していくことになるでしょう。

それは言い換えれば、ワイパーで取り除くホコリの量が多いほど、掃除機を出動させる頻度は下がり、フローリング掃除全体の負担が減るということ。

より効率的にホコリを取り除くには、できるだけ多くのホコリが床の上に落ち着いているタイミングを見計らうのが肝心です。

ホコリが舞い上がるのは、人の動きなどによって空気が動くから。
そして、空気中に漂うホコリが再び床に落ちるまでには、空気があまり動かない時間が一定以上必要です。

そのため、家中が寝静まる夜間を経た朝一番が、ワイパーをかけるのに最適のタイミングといえます。

寝室を出てすぐのところにワイパーを用意しておき、廊下や階段を通りリビングルームや洗面所へと向かうルート上をワイパーがけしながら移動するのがおすすめです。

日中は家に誰もいない環境であれば、玄関を入ったところにワイパーを準備しておき、帰宅直後に同様に移動しながらワイパーがけするのもよいでしょう。

2.洗面脱衣所の拭き掃除はお風呂上がりに

洗面台

入浴中の浴室内の湯気は、隣接する洗面脱衣所にも広がり、湿度が一気に上がります。

だからこそ、入浴直後が洗面脱衣所の掃除のタイミングです。

浴室の扉を開けると同時に鏡は曇り始め、床はじっとりとベタつくようになりますが、それは湿気の仕業。

何もかもが軽く湿っているこのタイミングでなら、洗濯かごに放り込む前のタオルなどでサッとなでるだけで軽く水拭きしているのとほぼ同じ成果を得られます。

わざわざ雑巾を絞ったりする必要もなく、いわばついで仕事で済みますので楽ですね。

3.浴室の排水溝の掃除は燃えるゴミの日の朝に

浴室の排水溝

近年主流のユニットバスでは、排水溝が直接目に触れないような構造となっています。

そのため排水溝掃除の必要性に気づきづらく、シャワーのお湯が排水されずに溜まるようになって初めて「そういえばしばらく排水溝掃除をしていなかった!」と慌てて対処するということも少なくないのではないでしょうか。

そんな浴室の排水溝の掃除のベストタイミングといえるのが「燃えるゴミの日の朝」です。

掃除といっても大がかりなものではなく、溜まっている髪の毛をティッシュペーパーなどでつまみ上げ、蓋裏のぬめりなどが気になれば手早くきれいにするといった程度の作業。

朝、シャワーを使う前の乾いた状態の浴室なら、髪の毛を取り除くのも容易です。

これからゴミを出しに行くというタイミングなのですから、髪の毛を取り除く際に使って丸めたティッシュペーパーをわざわざ室外のゴミ箱まで捨てに行かなくても気になりません。

家族構成などにもよりますが、週に1~2回も掃除をすれば問題なく回っていくことが大半ですので、頻度的にもちょうどよく、燃えるゴミの日と決めてしまえば迷うこともなくなりますよね。

このタイミングは、洗面ボウルの排水栓・排水口の掃除にも当てはめられるでしょう。

4.水回りの手入れは就寝前に

シンク

キッチンのシンクや洗面台といった水回りがすぐに汚れがちなのは、常に水分があることにより付着する水垢が大きな要因です。

逆にいえば、水気のない状態をより長い時間保つことができれば、水垢がつきにくく、全体として汚れづらいということ。

本腰を入れて行なう大掃除であれば特にタイミングは選びませんが、毎日のメンテナンス掃除の場合は、そういった理由から就寝前がベストタイミングです。

常に水を使ったり流したりする水回りも、深夜は休業状態。

就寝前に水気をサッと拭き取っておけば、朝が来るまでのまとまった時間をずっと乾いた状態にキープしておけます。

1日の最後に水気を放置しないことを心がけるだけで、常にそこそこきれいな状態を保つことができ、洗剤を使ったりゴシゴシとこすったりといったような手間のかかる掃除の頻度を下げられるはずです。

5.草むしりは晴れ続きの後に

草むしり

広い庭があるというのでなくても、玄関前のちょっとした植え込みスペースやちょっとしたすき間など、ほんの少しでも土があれば雑草と無縁ではいられないものですが、雑草の厄介なところはその根張り。

地上部をむしり取ってもしっかりと張った根まではなかなか引き抜けず、残った根からまた伸びてきてしまいます。

そんなたくましい雑草を根こそぎ抜きやすいのは、晴天が続いて土が乾いた状態にあるときです。

土がサラサラとしていれば根はからみつけず、微細な根毛が土にこすれることによる抵抗も少ないため、比較的容易に引き抜くことができます。

また、土に湿り気があると、仮にうまく抜けたとしても根に土がたっぷりとくっついてくるので面倒ですが、乾いた土ならあまり付着しません。

6.まとめ

トイレ掃除をした直後に子どもがトイレを汚してしまう、拭いたばかりの床に煮物の汁をこぼしてしまう……。
思わずため息の出そうなそんなアクシデントを防ぐのは難しいですが、掃除をするタイミングは選べます。

体力に自信があれば「気がついたときにすぐ掃除」という方法が一番でしょうが、そうでないなら効率を重視して気力体力の温存に努めることにもぜひ目を向けてみましょう。

スタミナ不足から何事もかなり早い段階でクタクタになってしまいがちな筆者にとっても、最大限の成果が見込めるタイミングを見計らい動くという「掃除の効率化」は重要戦略!

仕事と家事とですべてのエネルギーを使い果たしてしまうのを避けることが、暮らし全体の満足度を上げることにつながるはずです。