慌ただしい毎日を円滑に回していくために、時短家事のさまざまな工夫を取り入れているご家庭は共働き世帯を中心として多いはず。とはいえ、効率化に努めてきたけれどそろそろ頭打ち――そんな風に感じている人もまた少なくないのではないでしょうか。
本記事では、ひと通りの工夫は試みてきたご家庭向けの、もう一段の効率アップを目指した工夫ポイントをご紹介します。

1.時短家電の「働きやすさ」重視で家事を効率化!

どの家電製品も仕事を肩代わりしてくれますが、中でも丸投げOKなのが時短家電。稼働効率がアップする環境を整えれば、時短家電は単なる手助けを超えた戦力となります。

1-1.食洗機フレンドリーな食器で固める

食洗器

食洗機の時短メリットを最大化するために必要なのは、食洗機向きの食器で固めておくことです。
食洗機で洗ってはいけないとされる食器は手洗いせざるを得ません。
食洗機に収めにくい形状のものばかりでは庫内がすぐにいっぱいになってしまったり、水流がうまく当たらないことにより汚れが落ち切らなかったりで、結局手洗いの手間をなくせません。

漆器でも食洗機対応のものなら食洗機で洗えますし、同じお茶碗でも口の広がった浅めのデザインのものなら庫内での収まりが良く水流も届きやすくなります。
好みやこだわりがあるのであれば話は別。でも、あくまで効率化を重視するならば、日常の食卓用には食洗機フレンドリーな食器を揃えておきましょう。

1-2.ルンバブルを極める

ロボット掃除機

ルンバなどのお掃除ロボットが掃除しやすい状態を意味する「ルンバブル」という言葉。ルンバの普及とともに一般的になってきています。
お掃除ロボットを利用している場合、ルンバブルを徹底することは掃除効率をアップする確実な方法です。

家事効率化を日々研究しているご家庭であれば、既にかなりのレベルまでルンバブルな環境となっていて、床にモノを置くいわゆる「床置き」もほぼ排除されているのではないでしょうか。
しかし、どうしても床置きしないわけにはいかないものというのも確かにありますよね。たとえばダイニングチェアや鉢植えの観葉植物など。

ルンバを稼働させる前にそうした床置きアイテムを持ち上げたり持ち出したりする手間を面倒に感じる心理が働けば、結果的にルンバの稼働頻度・効率を下げてしまいかねません。
床置きを避けられないのであれば、掃除前の手間が少しでも軽減されるスタイルのものを取り入れましょう。

ダイニングチェアであれば、ひじ掛け部分をテーブル天板にひっかけることで簡単に床から浮かせることのできるタイプのチェア。ひっくり返して座面をテーブルの上に載せる必要はなく、浮かせるときも降ろすときもわずかに持ち上げるだけで済むので手軽です。なかなか買い替えるものではないかもしれませんが、検討の余地があるならぜひ一考したいもの。

掃除効率が下がってしまうのは仕方がないと諦めてそのままにしておくケースも多い大きな鉢植えの観葉植物は、キャスター付きの鉢台に載せておけば簡単に部屋の外へと移動可能です。

1-3.「洗濯機から出せばほぼ完了」なワードローブを目指す

ワードローブ

洗って乾かすまでを全て引き受けてくれる全自動洗濯乾燥機は、洗濯物を干す手間をゼロにしてくれる頼もしい時短家電です。
しかし、その後にアイロンがけが発生するのではせっかくの時短メリットが活かされません。できるだけ洗濯機から出してすぐに着られる種類の服を選びましょう。

パリッとしたシャツは確かに魅力的ですが、家事効率化の観点からはアイロンがけ不要のカットソーやとろみブラウスがおすすめ。綿のシャツがお好みなら、形態安定シャツを選ぶようにすると楽です。(その場合、完全に乾く前に取り出してハンガーにかけるようにするとシワがほとんどできません)

また、スウェット生地のような厚く重い素材の服は脱水にも乾燥にも時間がかかり、洗濯時間全体が延びてしまいます。その辺りも考慮してワードローブを考えましょう。

2.掃除の原点から考える家事の効率化

基本的に家事というものは必要性ありき。特に掃除は「汚れないなら掃除は要らない」と言い切れます。掃除の頻度を下げる、汚れづらい環境づくりを考えてみましょう。

2-1.防カビは先手必勝!

浴室

ホコリも曇りもきれいな家の大敵です。しかしなんといっても手強く手間のかかるのはカビでしょう。だからこそ先回りしてカビの生えない環境を実現しましょう。

家中でもっともカビが生えやすい場所の一つである浴室は、専用のくん煙剤でカビ防止。おおよそ2カ月に1度の頻度で使用することで効果を維持できます。
結露などで知らないうちにカビが生えていることの多いカーテンには、カーテン専用の防カビスプレーを利用しましょう。

2-2.窓掃除は最後の仕上げにひと工夫

窓ふき

窓掃除なんて年に1度、せいぜい年に2度というご家庭が大半ではないでしょうか。もともと滅多に掃除しない箇所であればなおさら、汚れにくくしておくことに意義があります。
窓を拭く際には最後ヘアコンディショナーや衣料用柔軟剤を少量溶かした水を使って拭き上げましょう。雑巾の毛羽の残りや、ホコリを吸い寄せる静電気を防げます。

窓の内側と外側とでは汚れの種類も異なるため、もう少し手間をかけられるならば、室外側には自動車のフロントガラス用コーティング剤を使うとより汚れ防止効果を期待できます。

2-3.水まわりのコーティングも検討の価値あり

キッチン 水回り

汚れやすい場所の筆頭である水まわり。それは同時に、防汚コーティングが高いパフォーマンスを発揮する場所でもあるということです。
コーティングすれば掃除がまったく不要になるというわけではありませんが、サッと水で流すだけでキレイを保てる程度まで汚れが付着しにくくなります。コーティングの作業自体はやや手間がかかるもののその防汚効果は年単位で続くので、検討してみる価値はありそうです。
専用のコーティング剤を布などを使って塗布するタイプと、はじめからコーティング剤が浸み込ませてあるシートを使うタイプとがありますが、後者の方がより手軽です。

3.家事代行でスイッチオン!効率化の足踏み状態を脱出

家事の効率化を心がけ、上記でご紹介しているような各種アイデアを積極的に導入しているからといって、何もかもがスルスルと上り調子でうまくいくかといえば残念ながらそうではないのが現実です。
いろいろな理由で、あるいはなんとなく、効率化を試みたけれどその後が続かず現状維持にとどまってしまっているということもあるでしょう。
そんな状態なら、家事代行サービスの利用が打開策となるかもしれません。

定期的に家事代行を利用することにより効率化の土台が整い、ひいては毎日の家事がもっと楽になるという副効果に着目しましょう。

「家事効率化のお手本」ともいえる家事代行会社のサービスを利用することで日頃の家事がスムーズに進められるようになれば、ただ単に「楽になった」だけではなく、家事効率化の次のステップにもつなげられるはずです。

4.まとめ

家事効率化のための工夫やアイテムを導入していても、それらが活きるような環境が整っていないとしたらとても残念なことです。また、環境さえ整っていれば、しなくて済むならしたくないと感じている家事を省けることもあります。
もしも家事効率化に行き詰まりを感じているなら、効率アップにつながるベースづくりに目を向けてみましょう。