夫婦共働きが当たり前の時代となり、主婦なら誰でも一度は憧れる家事代行サービス。そうは言っても「贅沢では?」と身構えてしまい、いまひとつ手が出せないのが現実です。

一体どれくらいの収入があれば心置きなく家事代行を利用することができるのでしょうか?調査をもとに考えてみました。

1.家事代行を利用している人の平均年収は?

出所:株式会社野村総合研究所 平成 26 年度女性の活躍推進のための家事支援サービスに関する調査報告書

調査の数字から算出すると、夫婦共働きと片働き共に家事代行の利用経験がある、または、継続して利用している家庭の平均年収はおよそ570万円になります。日本人の平均年収が400万円ほどと言われているので、それよりは高くなりますが、決してびっくりするほど高額でもありません。しかし、世間ではいまだに、家事代行を常時利用できるのは、よほど特殊な職業の人か裕福な家庭というイメージが強く、一般家庭においての利用はまだまだ一時的なものでしかないように見えます。

2-1.家事代行の利用率

では、そもそも家事代行の利用率はどのくらいなのでしょうか?

年収別に見れば、700万円以上の高額年収で子供を持つ家庭の利用が最も多く、その内の2割は継続的に利用しています。しかし、これが次クラスの年収400万円以上から700万円未満の家庭になると継続利用率がおよそ半分になり、年収400万円未満の家庭ともなると、年収700万円以上の家庭と比べて、その数はおよそ4分の1まで減ってしまいます。

出所:株式会社野村総合研究所 平成 26 年度女性の活躍推進のための家事支援サービスに関する調査報告書

事実、図の統計を世帯に例えると、家事代行を一度でも利用した経験のある人は100世帯中2件だけで、継続して利用している人もたったの1件ということになります。利用率は3%程度にとどまっており、まだまだ浸透しているとはいいがたい状況です。

2-1.未利用者で、所得がネックになっているのは約半数近く

出所:株式会社野村総合研究所 平成 26 年度女性の活躍推進のための家事支援サービスに関する調査

家事代行が利用されにくい主な理由には、「価格」「抵抗」「不安」という3つの要素が大きく絡み合っています。その中でも所得がネックになっている割合は全体の半数近くと、家事代行の利用には常に金銭的な視点や懸念がつきまとっているのです。

2-2.家事代行サービスで実際にかかる金額は?

提供する会社やサービスの内容にもよりますが、家事代行の平均料金は1時間につき2~3,000円未満と言われ、一般によく利用されている、リビング、キッチン、洗面所、トイレなどの掃除をひとまとめにした掃除代行の相場価格は以下になります。

2-2-1.「週1回利用した場合」(1回につきおよそ2時間の利用)

1回の平均価格はおよそ4~6,000円。これを月平均に換算すると16,000~24,000円ほど。隔週で利用すれば8,000~12,000円になります。

2-2-2.「週2回利用した場合」(1回につきおよそ2時間の利用)

平均価格はおよそ8,000~12,000円。月平均に換算すると32,000~48,000円

上記の金額が高いか安いか、その判断にはもちろん個人差があります。「いくら」を支払える基準にして利用の決断をするか悩むところではありますが、ふところに余裕が持てることがわかれば安心して利用できるのは明確な事実です。それならば、「年収の半分を貯金に回せるので利用している」「月平均で23,000円以下に収まるなら安心して利用できる」といった、利用経験のある先輩たちからの声も判断基準のひとつになるでしょう。

また、収入に無理のない範囲で毎月の予算を設定し、自分たちが受けられるサービスの良さを知りながら、徐々に利用を拡大して行くのも方法のひとつです。一度限りではなく、できれば続けて利用する方がお得です。

3.家事代行=投資と考えて、結果的にプラスになる場合も


まだまだ世間には浸透していない家事代行。その大きな理由は、価格に対する不安や所得の低さだと書きましたが、金銭面からだけ利点を見ていては大切なポイントを見落としそうです。なぜなら、実際に利用している人の声を聞くと、実に大きなメリットも見えてくるからです。

過去に一度でも家事代行を利用したことのある人に意見を聞くと、家事に割く時間が減ったため、「気持ちに余裕ができた」「家族とのコミュニケーションが増えた」「夫婦円満になった」といった声の他に、「利用したおかげで子供たちに淋しい思いをさせたり辛くあたることがなくなった」「人の助けを借りることによって、自分の育児に参考になることがあった」など、夫婦間や育児の面においてポジティブな意見がたくさん聞こえてきます。その上、「家事を外注することで仕事に集中できる時間が増え、かえって家計が安定した」という家庭もあり、家事代行の利用には、積極的に利用することで結果、収入が増えるという投資的なプラス面も持ち合わせていることは確かです。

4.まとめ~家事代行は決して「贅沢」ではありません~

統計によると、家事代行を利用している家庭の平均年収は約570万円でした。所得別に見ると年収700万円以上の家庭の利用率が最も多く、もちろんこれは、ふところの余裕から来る結果であるように見えます。しかし、年収500万円ほどでも月2回の利用をしている家庭もあり、やりくり次第ではなんとかなることも事実です。時間がない人をはじめ、家事が苦手な人まで、サービスを利用する理由はそれぞれの家庭で異なるため、家事代行を利用しているからと言って一概にお金持ちだとは言えないのではないでしょうか。

家事代行にお金を使うかどうかは、移動にバスかタクシーのどちらを使うのかと同じだという見方もあります。急いでいなくて時間も体力もあるならバスを使えばいいのですが、そうでないなら、ドアツードアでタクシーを使う方が時間と体力の節約になり効率が良く、決して贅沢ではないはずです。旦那さんの中には、家事代行サービスの利用を、奥さんが美容院へ行くのと同じことだと考える人もいるようです。月に一度綺麗になることで夫婦円満になるなら、そう高くない出費だというわけですね。

出費が重むという概念にとらわれず、家事代行を投資と考え、自分たちの生活に潤いを与えてみませんか?