家庭生活の切り盛りに何より大切な要素は「細く長く維持していける」こと。
夫婦同じようにフルタイムで働いているのに家事の大半を妻が担当している、明らかにキャパオーバーなのに気力で乗り切っている――そんな毎日だとしたら黄色信号!
共働き世帯ならなおのこと、無理なくスムーズに家の中が回っていくような体制作りがマストです。
本記事では、共働き世帯が上手に家事を回していくためのコツをご紹介します。
目次
1.共働き世帯に必須の「家事分担」のポイント
共働き夫婦にとって大前提の基本スタンスが、家事の全員参加です。
はじめの一歩にして必須プロセスである家事分担、その進め方のポイントをご紹介します。
1-1.何はさておきタスクの見える化
主に妻が家事を担当していると、そもそも「どんな家事を、どんな風に、どの程度しているのか」を夫がよくわかっていないということも。
特に、育児休業を取得中で家にいる妻がほぼ全ての家事をするスタイルになっている場合には、家事全体がブラックボックス化していることさえ珍しくありません。
その体制のまま妻が職場復帰すれば早々に立ち行かなくなくなることは目に見えています。
まずは家事(子供がいるなら育児も)に必要な全タスクをリストアップしてみましょう。
「ゴミ捨て」ではなく「各部屋のゴミを集める→ゴミ箱に新しい袋をセットする→集めたゴミをゴミ収集所まで持っていく」といったように名前のない家事も含めて手順を省略せずに書き出します。
全てをリストアップとなるとなかなか大変な作業ですが、わからないものをなんとかしろと言われても困ると思っている夫にとっても、職場復帰後の生活を想像しきれないでいる妻にとっても、タスクの見える化は必要不可欠。
また、すべてをリストアップすることにより、無駄な作業はないか、手順をもっと省略できないか、見直すきっかけにもなりますね。
その後がグッと楽になりますので、ここは頑張りどころです!
1-2.得意不得意・時間帯を考慮して検討
タスクをリストアップしたら、次は各タスクを誰が担当するかについて話し合いますが、その際なんとなく割り振ってしまうと後々無理が生じてきて続かない可能性があります。
「掃除が苦痛だけど洗濯は嫌いじゃない」などの得意不得意や「帰りが遅いから夕食の支度は難しいけど、朝はゆっくりだから子どもを保育園に送っていける」といった対応可能な時間帯も踏まえて話し合うようにしましょう。
1-3.納得感重視で担当決め
担当者を決める際は、タスクの数や客観的な大変さではなく、お互いが納得できるかどうかを重視しましょう。
もしかすると夫は「食器洗いをするよりも、朝食作りとゴミ捨てと洗濯物たたみを全部担当する方がずっと楽」と感じているかもしれません。
逆にあなたも「子どもをお風呂に入れてもらえるなら、夕食の準備や後片付けは私が引き受けるのに……」などと思うことがあるのではないでしょうか。
納得の上で決めたことだからこそ続けられるというものです。
2.スムーズで長続きする家事分担のコツ
せっかく分担決めしても続かないのでは意味がありません。夫が家事に苦手意識を持っているというよくあるケースでもうまく回していくためのコツとは……?
2-1.家庭内の情報共有システムを構築しておく
個々のタスクは分担して行っていても、保育園からの連絡を受けての対応や突発事項発生時の対処などを妻だけでカバーしていませんか?
いざという時に「そういった話は聞いていない」「妻に確認しないとわからない」では困ることになります。
会社でもミーティングで情報共有されるように、家庭でも各自が都度判断して動けるよう情報を共有しましょう。
保育園や学校からのおたよりや行事予定などは、スマホで撮影してデータ化しシェアする。
カレンダー共有アプリを利用するなどして、夫婦それぞれのスケジュールを互いに把握できるようにする。
常に情報を共有していられるためのルールや仕組みを用意しておきましょう。
【関連記事】デキる共働き夫婦は使っている!おすすめアプリ10選
2-2.相手の仕事にケチをつけない
共通の目的のために各自がそれぞれのすべきことをするのが共同体のあるべき姿。
家族であっても、相手に任せたからにはそのやり方に基本的に口は出さないのがマナーでありルールです。
あなたの目から見て不十分なことが多々あるとしても、ダメ出しするのは極力控えましょう。
実際、「妻のやり方と違うと文句を言われるからもうやりたくない」と夫が感じてしまう例はよくあります。
それに、ひょっとすると夫は夫で「もう少し丁寧にできないのかなぁ?」と不満に思っていても口に出さないだけかも!?
お互いさまと思えば腹も立たないですよね。
2-3.割り切って夫を「育てる」
夫が家事を「手伝う」という意識でいることを許しがたいと感じていますか?
そう、その通り。共働きなのですから家でも共に働くのが筋なのであって「妻が主担で夫は副担」などという考えはおかしいのです。
ですが、妻レベルの家事が気持ちの上でもスキル的にも夫には難しいのが現状だとすれば、自主性に欠けるなどと夫を責めてみたところで仕方ありません。
むしろ「結果的に頼れる戦力となってくれるならそれでいい」と割り切って、夫を育てる意識でのぞむほうが良い結果となりそうですし現実的。
してくれたことを褒めちぎる。
「オペレーション」「成果」「最適化」などビジネスっぽい言葉を使ってその気にさせる。
なんだか面白くないかもしれませんが、そうやって夫をやる気にして育てているのだと割り切ることでいつの間にか率先してやってくれるようになるのであれば、それでよいではないですか?
3.共働き世帯にぜひほしい!時短家電フル活用
すぐにホコリがフワフワと舞い出すフローリングの掃除、干したり取り込んだりの手間が意外とかかる洗濯、くつろぎたい夕食後のひと仕事である食器洗い……。
家事の悩みや負担感を、お掃除ロボットや全自動ドラム式洗濯乾燥機、食洗機などの時短家電で解消できないか考えましょう。
決して安い買い物ではありませんが、共働き世帯にとっては必要経費といえるのが時短家電です。
家事を巡る夫婦間の衝突は、双方に余裕がないから起こることがほとんど。
家電製品一つで言い争いが減るならば、ある意味抜群の投資対効果ではないでしょうか。
なお、時短家電についてはこちらの記事で詳しく紹介しています↓
4.積極的に利用したい便利なサービス
家事の負担を軽くするサービスの数々が提供されています。家事に時間を割けないとお悩みなら、こうしたサービスを利用することも検討してみましょう。
4-1.食材宅配サービス
食材宅配サービスのメリットは、昼休みなどの空いた時間に注文しておけば届けてもらえて買い物時間の節約になるだけではありません。
定期的に食材が届けられるタイプのサービスであれば、よく使う食材の在庫をいちいち確認して補充する手間も省けます。
何日前まで注文内容変更が可能か、ルート配送か個別配送か、箱や保冷剤などの返却が必要か不要かなどを考慮して、ニーズに合ったサービスを選びましょう。
4-2.家事代行サービス
特定の家事をアウトソーシングすることの負担軽減効果は絶大!
それだけに、共働きであればぜひ検討したいのが家事代行サービスです。
気になる料金も、これだけはどうしても苦手という分野やここだけやっておいてもらえると助かるという箇所に限定したり、頻度を隔週にしたりすることでリーズナブルに利用可能。
昔ながらの家政婦さんのイメージが先行して利用をためらう人も少なくないですが、数時間だけちょっと手を貸してもらうという感覚で利用するとよいでしょう。
「手の回らない水まわりの掃除だけお願いできると助かる」「帰りが遅いから作り置きおかずがあったら嬉しい」といったような「こうだったらいいのに」を我慢してしまわずに、まずは問い合わせて相談してみましょう。
5.まとめ
家族は一種のチームでもありますが、とりわけ共働き世帯では夫婦の協力体制が欠かせません。
自分ばかり負担しているという思いがあるとつい感情的になってしまいがちですが、今後家事をうまく回していくためには何をどうすればよいのかをシビアに分析し、話し合いましょう。