子どもに習い事をさせたいけれど送り迎えができない――共働き家庭共通の悩みではないでしょうか。
近所に住む両親にお願いする?土日に教室に通う?
でも、実家に頼れるとは限りませんよね。
週末のレッスンは人気が高く満席ということも多いのが実情の上、休みの日が教室をはしごするような「習い事の日」となってしまうのは親子ともに負担かも……。
他にどういった解決策があるか、考えてみましょう。
目次
1.ベビーシッターさんにお願いする
保育園へのお迎えや、希望すれば帰宅後の夕食や入浴のお世話までお願いできる場合もあるベビーシッターサービス。
フレキシブルな対応が可能なベビーシッターサービスの特性を活かし、保育園へのお迎えと帰宅後の保育に加え、習い事への同行もベビーシッターさんに依頼するという方法があります。
また、中にはリトミックの指導資格やピアノ講師の資格などを保有しているベビーシッターさんもいますので、そうしたベビーシッターさんを指名して保育時間中に教えてもらえるよう依頼することも可能です。
サービス会社ごとに対応可能範囲は異なりますので、どこまでお願いできるかの事前確認をしておきましょう。
2.ファミサポを活用する
地域子ども子育て支援事業として厚生労働省が実施しているファミリー・サポート・センター事業を利用するという方法もあります。
地域にもよりますが、登録サポーターさんには子育てを終えて時間にも余裕のあるシニア世代が多い傾向ですので、いわば祖父母代わりとなって習い事に付き添ってくれるイメージです。
ただし、事前にマッチングが必要な点、あくまでも地域住民による相互援助であるため希望する日時にいつもお願いできるわけではない点に注意が必要です。
3.児童クラブ(学童保育)を活用する
子どもが小学校に上がれば、児童クラブ(学童保育)を利用することになるケースが多いでしょう。
学校併設の学童保育施設は、基本的に放課後の時間帯の児童預かりのみの対応ですが、民間の児童クラブにはより幅広い対応を特色として打ち出しているところも多くあります。
たとえば、希望者のみオプションとして受講できる教室を施設内で運営していたり、毎日の過ごし方自体がカリキュラム・時間割に沿って各種活動を行なうスクール方式であったりといったものです。
また、特定の教室に通わせたい場合、預かり時間中に教室~児童クラブ間の送迎をお願いできる児童クラブも少なくありません。
こうした対応が可能な児童クラブを選択すれば、預かってもらっている時間の中で子どもにさまざまな習い事に触れさせることができますね。
民間の児童クラブでは、学校から児童クラブまで、児童クラブから自宅までの車での送迎をお願いできる場合も多いので、多少距離があっても利用を検討してみる価値はあるでしょう。
4.スクール系が母体の児童クラブを利用する
スポーツクラブや学習塾が経営母体となっている民間の児童クラブもあり、そうした児童クラブでのカリキュラムには、当然それぞれの母体の特色が反映されています。
スポーツクラブが母体となっていればスイミングやダンスなどといった運動系の時間が積極的に設けられ、学習塾が母体となっていれば学習習慣を身につけることや中学受験対策を重視した内容となるなどです。
また、特にスポーツクラブ母体の児童クラブではスクールバスでの送迎に対応しているところも多く、利用しやすいといえるでしょう。
子どもの教育において力を入れたいと考えている分野と一致するのであれば、運営する母体がどういった企業かといった点で選ぶという考え方もあります。
5.英語漬けスタイルの児童クラブを利用する
民間の児童クラブの中には、英語ネイティブもしくはバイリンガルの指導員(その両方で体制を整えていることが主流)により運営されているところもあります。
そうした児童クラブでは、ほとんどの場合、預かり時間中に使う言語は原則英語だけ。
放課後の時間が英語漬けとなりますので、週に1回英会話スクールに通うよりも効果的と考えられ、英会話重視であれば選択肢となるでしょう。
ただし、こうしたスタイルを採用する児童クラブは限られているため(多くは都市部)、子どもの学区や自宅住所が対象地区内となっていることがまず前提となってきます。
6.個人レッスンを受講する
英会話教室や大手音楽教室などでは、子ども対象のクラスはグループレッスン形式が一般的。
そのため、子どもの集まりやすい平日の幼稚園や小学校帰りの時間帯に設定されていることが大半です。
ですが、実は多くの場合、大人のような個人レッスン形式での受講も可能です。
個人レッスンであれば同じ平日でも遅めの時間帯を選べますし、振替レッスンについてもグループレッスンの場合より柔軟に対応してもらえるケースが多い傾向です。
また、マンツーマンでのレッスンとなりますので、子どものペースにあわせたレッスン内容・進行としてもらえる点もメリットといえるでしょう。
一方、グループレッスンに比べ月謝が割高となる点、同年代のお友達とワイワイとやりたいタイプの子どもには向かない可能性がある点には注意が必要です。
7.自宅訪問型レッスンを利用 する
ピアノやバイオリンなどの音楽系でよく見られるのが、講師側が自宅に来てくれる出張レッスン形式です。
バイオリンなどは特に、たとえ教室でのレッスンであっても個人レッスンが一般的。
つまり、いってみれば受講場所が変わるだけなのですが、自宅を訪問となると緊張感を覚える人も多いのでは?
ですが、考えてみてください。
子どもが中学生・高校生ともなると、家庭教師をお願いしているという家庭も意外と少なくありませんよね。
出張レッスンとは要するに家庭教師のようなもの。
雨の日も風の日も、こちらから教室まで出向く必要はなく、自宅で待っていればよいのですからとても楽です。
親が在宅している必要がありますが、子どものレッスン中は家事をしていても問題ありませんので、在宅可能な時間帯にレッスンを設定しさえすれば有効に時間を使えるともいえるでしょう。
8.短期集中講座を受講する
スイミングや体操などのスポーツ系のスクールなどでは、春・夏・冬の長期休み期間中に数日間から1~2週間程度の子ども向け短期集中講座が開催されることがよくあります。
こうしたスポーツ系の場合、特に初心者であれば、コツコツ練習して伸ばしていくというよりはきっかけをつかんで「できた!」となることがまずは最初のゴールです。
(自転車に乗れるようになったときや、跳び箱を飛べるようになったとき、鉄棒で逆上がりができるようになったときを思い出してみてください)
そういった観点からいえば、短期間に集中して練習する意義は高いといえます。
とはいえ、大半の講座が遅くとも夕方始まりのため、数日間とはいえその期間中の送迎・同行を何らかの方法で行なう必要がありますので、その点を考慮する必要があります。
もしも同じように考えている知り合いがいるのであれば、協力して乗り切るという手も。
同じ講座に申し込み、子どもたちを交代で送迎すれば、早退したり休んだりする日にちを少なくできます。
<まとめ>
何でも驚くようなスピードで吸収していく幼い時期から習い事に通わせたいと願う親は多いものの、共働き家庭にとっては送迎時間の確保が高いハードルとなります。
筆者の場合は子どもが4歳のときに「時間の融通の効くライター業に転職」というかなり思い切った手段を選びましたが、そこまでしなくともご紹介したような方法で乗り切れることは少なくないでしょう。
正直なところ転職により当時の自分自身には相当な負荷がかかりましたが、それでも子どもに早いうちから多くの可能性に触れさせてあげられてよかったと今も感じています。
子どもがもっと大きくなって自分ひとりで通えるようになるまで待つというのもひとつの選択肢です。
でも、幼児期や低学年期のうちからいろいろなことを体験させたいと考えるなら、一時的に費用がかかるとしてもそれは「子どもの将来への投資」と捉え、上記のような打開策を検討してみてはいかがでしょうか。