そこで、今回は洗濯の負担を減らすための時短テクニックをご紹介します。忙しい毎日を少しでも楽にするため、ぜひ実践してみてください。
目次
1.「洗う」編
基本的に洗濯機に任せられるとはいえ、ある程度まとまった時間を必要とする「洗い」。まずは、洗いの工程を短く済ませるためのポイントを見ていきましょう。
1-1.複数のカゴを用意しておく
脱衣所のスペースに余裕があれば、複数の洗濯カゴを用意しておくと便利です。「おしゃれ着」「色柄もの」「乾燥機NG」など、入れる衣類の目安を書いたラベルを貼り付けておきましょう。
脱いだ服を洗濯カゴに入れる際、ラベルに従ってあらかじめ分別しておけば、洗う直前に仕分ける手間が省けます。家族全員がスムーズに仕分けに協力できるよう、ラベルはできるだけ分かりやすく書くのがポイント。
1-2.時短コースを使う
洗濯物の汚れがそれほどひどくない場合は、「お急ぎコース」や「スピードコース」を活用しましょう。時短コースがない洗濯機の場合は、洗い時間を5分程度、すすぎを1回に設定してください。
時短コースを使うことで、標準コースと比較して10~30分程度の時間短縮が期待できるうえ、水道代や電気代の節約にも繋がります。
なお、時短コースはすすぎの回数が少ない分、衣類に洗剤が残りやすいため注意しましょう。「すすぎ1回OK」と記載のある洗剤を選び、水量に応じてきちんと計量して使うことで、成分の残留を防ぐことができます。
1-3.洗剤はジェルボールタイプかプッシュ式を使う
洗剤は、計量の手間が省ける、ジェルボールタイプか、プッシュ式のものを使いましょう。
計量する時間が節約できるだけではなく、粉が飛び散って掃除する手間やストレスもなくなります。
計量するのはほんのわずかな時間かもしれませんが、毎日のこととなると、あなどれません。
2.「干す・乾燥」編
洗濯のプロセスのなかでも、特に面倒なのが「乾燥」です。効率のよい干し方・乾かし方を学んで、手間と時間を削減しましょう。
2-1.乾燥機能を活用する
洗濯機に乾燥機能がついていれば、積極的に活用しましょう。上手に使えば、乾くまでの時間を大幅に短縮できます。
特におすすめなのが、「脱水後に低温で10分だけ乾燥する」という使い方。脱水でついたシワが伸びやすくなる、熱を帯びるため乾きが早くなる、長時間乾燥機にかける場合に比べて衣類を傷めにくいという3つの利点があります。
とにかく急いで乾かしたい日は、コインランドリーの乾燥機を利用するのも効果的。家庭用乾燥機よりも高温&大風量で乾かすため、自宅で乾かす場合に比べて大幅な時短効果が期待できます。
2-2.上手に部屋干ししよう
時間のない平日の洗濯は、すべて部屋干しにするのもひとつの手です。
留守中に雨に降られる心配がないうえ、花粉や土埃で洗濯物が汚れ、洗い直しを強いられることもありません。
また、できれば人目に触れさせたくない下着類も、部屋干しなら気兼ねなくサッと干すことができます。
嫌なにおいの発生を防ぐため、洗剤は洗浄・抗菌力の高い部屋干し専用のものを選びましょう。 素早く乾かすためのコツは、次の項目を参考にしてください。
2-2-1.部屋干しの洗濯物を早く乾かすコツ
- 「アーチ型」を意識して干す
- 隙間を空けて干す
- 部屋の湿気を取り除く
- 洗濯物に風を当てる
ピンチハンガー(角ハンガー)を使って洗濯物を干すときは、両端に長いもの、中心に近づくほど短いものを配置しましょう。洗濯物をこのような「アーチ型」に干すと、空気の流れが発生し、乾きが早くなることが分かっています。
また、空気の通り道を確保するため、できるだけ間隔をあけて干すことも大切。
乾きにくい厚手の衣類は筒状に干す、ポケットのある服は裏返して干す、フードは身頃から浮かせて干すといった工夫も加えるとより効果的です。
干し終わったら、エアコンのドライ機能や除湿器を活用して室内の湿気を取り除きましょう。
浴室乾燥機を使ったり、洗濯物の下に新聞紙を敷くのも◎。さらに、サーキュレーターや扇風機で風を当てるといっそう乾きやすくなります。
2-3.ピンチハンガーに吊るさない
下着や靴下などの小物類は、ピンチハンガーに吊るすという方が大半なのではないでしょうか。
でも、この「ピンチにハンガーに一つひとつはさむ」という作業は、思いのほか時間と手間がかかりますし、取り込むときもまた、同じ手間がかかります。
靴下など長さのあるものは、ピンチハンガーの枠や、洗濯かごに「かける」だけでもOK。
さらに、平干し用の洗濯ネットなどの上に「置いて」干すのも一つの方法です。
干すときも取り込むときも、大幅に時間を短縮でき、さらに、早く乾きますよ。
【関連記事】洗濯物は外干ししなくてもいい!?上手に部屋干しするポイントは?
3.「取り込む・たたむ」編
手早く洗ってしっかり乾かせたら、あとは片付けるだけ。疲れている時間帯に行うことも多い「取り込み・たたみ」の作業を、楽に終えるためのコツをご紹介します。
3-1.たたみながら取り込む
洗濯物を一度室内に取り込んでからたたむと、
【1】取り込む
【2】仕分ける
【3】たたむ、
の3つのステップが必要。
洗濯物を一枚外すごとに、その場でたたみながら室内に取り込めば、全てをワンステップで終わらせることができます。
とはいえ、洗濯物の種類によっては、立ってたたむのが難しいこともありますよね。
そこでおすすめなのが、次の項目で紹介する「たたまない収納」と組み合わせる方法です。
片付け作業の大幅なスピードアップはもちろん、洗濯に対する心理的な負担を軽くする効果も期待できます。
3-2.たたまないで収納する
家族全員分の洗濯物をたたむのは、それだけで一苦労。たたまなくても片付けられる収納方法を取り入れて、負担を減らしましょう。
たとえば、ハンガーにかけて干した服は、そのままクローゼットやハンガーラックに収納するとスムーズです。
また、靴下や下着類などの小物は、バスケットに放り込んで収納するという手も。
3-3.子どもに協力してもらう
家事は、その家に住んでいる人全員で分担するのが理想です。
パートナーはもちろん、子どもにも家族の一員として家事に協力してもらいましょう。
危険な道具を使わずにできる洗濯物たたみなら、小さな子どもの家事デビューにもぴったりです。
まずは、ハンカチや靴下などの小物をたたむ練習から始めましょう。慣れてきたら、タオルや布巾などの簡単なものを「子どもの担当」として一任します。
初めはむしろ普段よりも時間がかかるので、余裕のある休日にだけ行うのがおすすめ。
「自分でやる方が早い」と諦めず、先への投資だと考えて根気よく取り組んでください。
協力してくれたら、思い切りほめてあげることも忘れずに。
上手にできるようになれば親の負担が軽くなるうえ、子どもも達成感を味わえる点がポイント。何より、幼いうちから家事に親しむことは、子どもの人生にとって大きなプラスになるはずです。
4.裏技編
洗濯の時短にもっとも効果的なのは、洗う物の量自体を減らすこと。
ここでは、洗濯物の量を減らす方法をはじめとした、時短の裏技をご紹介します。
4-1.マット類の洗濯をやめる・減らす
キッチンマットやバスマットの撤廃は、洗濯の時短に有効な手段のひとつです。
かさばるマット類を洗って干すのは、それだけで一苦労。さらに、大きなマットは水を吸うと非常に重くなるため、洗濯機の動作不良の原因になることも。
思い切ってマット類を全て処分してしまえば、これらの負担から解放されます。そのうえ、床の掃除もしやすくなっていいことずくめ。
なお、無くすのが難しいお風呂のマットは、洗濯のいらない珪藻土マットに変えるのもおすすめです。
壁に立てかけて干すだけでよいので、お手入れがぐんと楽になりますよ。
4-2.アイロンがけのいらないシャツを選ぶ
仕事用のワイシャツやブラウスは、形状記憶加工のものを選ぶと便利です。干す際にサッと振りさばいて形を整えるだけで、面倒なアイロンがけが不要になります。
びしっと美しく仕上げるには、脱水時間を短めに設定するのがコツ。シャツ自体が含む水分の重みで、自然とシワが伸ばされるためです。
さらなる時短を目指すなら、着用前に襟元にベビーパウダーをはたいておくとよいでしょう。汗や皮脂をパウダーが吸い取ることで、落とすのが大変な黄ばみ汚れを防ぐ効果が期待できます。
4-3.バスタオルをやめて、フェイスタオルに
お風呂上りにバスタオルを使っている場合は、フェイスタオルに変えることで洗濯物の量を減らせます。フェイスタオルの大きさは、バスタオルの約1/3。かさばらないうえ干しやすく、さらに乾くまでの時間が短く済むというメリットも。
髪の短い人ならフェイスタオルを1枚、ロングヘアの人でも2枚用意すれば、十分に全身の水分を拭き取ることが可能。よりしっかりと拭きあげたい時は、吸水力に優れるマイクロファイバーのフェイスタオルが最適です。
4-4.洗濯物をためない
電気代や水道代を節約するなら、洗濯物はできるだけまとめて洗ったほうがお得。
しかし、家事の負担を軽くしたいなら、休日にまとめて洗うよりも毎日こまめに洗濯することをおすすめします。
まず、一度ついた汚れは時間が経てば経つほど落ちにくくなります。数日分の洗濯物を一度に干す作業も骨が折れるうえ、物干し竿いっぱいに干すことで風通しが悪くなり、乾きが遅くなることも。
そして、心理的な負担も無視できません。数日ためた大量の洗濯物を洗わなければならないと考えると、それだけで気分は憂鬱に。せっかくの貴重な休日も、家事に追われてイライラしながら過ごすのでは台無しです。1日分の少ない量なら1回10~20分ほどの負担で済みます。これなら、スキマ時間に済ませられるのではないでしょうか。
いくら家電が進化していても、やはり家事は大変なもの。ストレスをできるだけ少なくするためにも、負担はできるだけ分散させるのが得策です。
5.まとめ
家事の時短ワザは、続けてこそ真価を発揮します。1日に短縮できる時間は15分程度でも、1週間ならおよそ1時間半、1ヶ月続ければ7時間半、1年間ではなんと丸3日以上もの時間を節約できることに。
多忙な現代人にとって、この差は非常に大きなものだと言えるでしょう。
毎日の面倒な洗濯も、コツを身につければぐっと手軽なものになります。時短の技で浮かせた時間で、いつも頑張っている自分にちょっとしたご褒美をあげてみてはいかがでしょうか。