働く女性が増えたことなどにより、家事代行サービスの利用が今急速に広がっています。家事代行サービスは便利な反面、トラブルを心配されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、家事代行サービスで起こり得るトラブルと、トラブルを回避するポイントをご紹介しますので、参考にしてください。

1.家事代行でよくあるトラブルとは?

食器 割れる

家の中のことを他人に任せるときには、様々な事故やトラブルが起こりえます。まずは家事代行でありがちなトラブルを見ていきましょう。

1-1.作業内容に関すること

家事代行は時間制のサービスであり、「時間内でできるところまで行う」というのが大前提です。しかし依頼する側としては、どうせならできるだけたくさんの家事をやってもらいたいと思ってしまうもの。あれもこれもとお願いしたはいいものの、時間が足りず一部しかやってもらえなかったというケースはよくあるようです。時間が足りないのは仕方のないことなのですが、依頼者は「頼んだことをやってもらえなかった」という不満を抱くことになります。

また、作業の出来に関する評価基準は人それぞれです。スタッフはこれで良しと思っても、依頼者はより高いレベルを望んでいた場合にはやはり不満が生じます。

1-2.スタッフとの相性が合わない

依頼する側もスタッフも人間なので、合う・合わないという相性があります。特に、スタッフの仕事に対する姿勢に対し依頼者が不満を抱くケースはよく見られます。たとえば、サービス中は作業に専念してほしいと思っている依頼者に対し、時間内に作業が終われば携帯を見ても問題ないと考えるスタッフもいます。スタッフと相性が合わないと、要望を言いづらく、そのため理解してもらえないなど、依頼者にストレスが募ることになりかねません。

1-3.スタッフが突然辞めてしまう

来てもらっていたスタッフが何らかの理由により辞めてしまう可能性は常にあります。家事代行会社であればすぐに後任スタッフを手配してもらえるはずですが、スタッフと個人契約をしていた場合などは、次の人がなかなか見つからないこともあるようです。

1-4.スタッフの引継ぎがうまくいかない

後任のスタッフが決まっても、必要な連絡事項が新しいスタッフに伝わっていなかったというケースは少なくありません。引継ぎがきちんとされていないと、スタッフが替わってから今までと同等のサービスを受けられなくなってしまいます。新しいスタッフにまた一から要望や注意点を伝えるのは時間も手間もかかります。

1-5.物品の破損や紛失

家事代行のトラブルというと、貴重品の盗難や破損を真っ先に思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。実際には、スタッフによる盗難が問題になるのはごく稀です。作業時間内に物品がなくなればスタッフが疑われるのはわかりきっているので、あえて盗みを働く理由がないためです。ただし、責任をもってスタッフを管轄する担当者がいない個人契約の場合は、盗難も起こりえるかもしれません。

物品の破損や紛失に関しては、やはりゼロとはいえないのが現実です。スタッフがどんなに気をつけていたとしても、掃除中に花瓶を倒してしまったり食器洗い中にコップやお茶碗を割ってしまったりということは起こり得ます。

2.トラブルを回避するポイントは?

ポイント

それでは、トラブルを回避し家事代行サービスを気持ちよく利用するためにはどうすればよいのでしょうか。サービスを依頼する際に押さえておくべきポイントをご紹介します。

2-1.信頼できる会社を選ぶ

家事代行サービスは、①企業がスタッフを派遣するタイプ(雇用派遣型)②家事サービスを提供したい個人と利用したい個人をマッチングさせるタイプ(マッチング型)のものがあります。マッチングサービスの場合、スタッフと依頼者間トラブル時には2者間で解決をしなければならない場合もあります。そのような交渉が煩わしい方は、雇用派遣型を選ぶといいでしょう。また個人間で契約をするより会社を通したほうが管理の目が行き届くので、より安全性は高いと言えます。

また、どんなに気をつけていても、サービス中に食器を割ってしまった、床を傷つけてしまった、調度品を壊してしまったなどの事故の可能性があることは頭に入れておく必要があります。家事代行会社に依頼する際は、その会社が損害保険に加入しているかを確認しましょう。保険に加入していれば、万一の事故の際にも補償を受けることができます。企業サイトの会社概要のページなどに加入の旨が記載されているので、依頼前にチェックしておいてください。対ヒト、対モノでそれぞれどの範囲まで補償が受けられるのか確認しておくとより安心です

スタッフがきちんと研修を受けているかどうかも重要なチェックポイントです。トラブルなく質の高いサービスを受けるには、研修制度があり管理体制がしっかりしている会社を選ぶ必要があります。

スタッフがきちんと教育されていれば、人に起因するトラブルは回避しやすいといえます。安さや手軽さを売りにしている会社の中にはスタッフへの研修等を行っていないところもあります。スタッフにどのような研修を行っているか、サイトなどであらかじめ確認しておくことをおすすめします。

2-2.要望はきちんと伝える

依頼通りに作業ができていないと思ったら、遠慮せず会社や担当スタッフに伝えましょう。
また優先してほしい作業があれば伝えておくといいでしょう。少なくとも、作業内容に関することは、スタッフや会社に伝えることによって解決できることがほとんどです。
スタッフに最初から完璧を求めず、長い目で見るということも、一つのポイントです。

2-3.貴重品や大事なものは見えない場所へ

スタッフによる盗難はまず起こるものではありません。
ただ実際に、某女性芸能人の家でベビーシッターが宝石を盗むという事件が起きたこともあり、不安を抱く方も多いのではないでしょうか。
他人を家にあげる以上、トラブルのもとになりやすいの貴重品は、目につかない場所へ移す、金庫などに入れて保管するなどの対策はとっておいたほうが賢明です。サービスを受け始めた当初は気をつけていても、慣れてくるにしたがって気が緩み、貴重品の管理もずさんになりがちなので気をつけましょう。

3.万が一トラブルが起きてしまったら……

家事代行では、軽いものから深刻なものまで様々なレベルのトラブルが起こりえます。掃除が雑、料理が美味しくないといったサービスに対する不満は主観によるところも大きいため、ゼロにすることは困難です。また、遅刻が多いなどスタッフ側に落ち度のあるトラブルだけでなく、経年劣化した物品が突然壊れたなど不可抗力によるトラブルもあります。

トラブルが起きてしまった場合は、まずは依頼している家事代行会社に連絡してください。きちんとした会社であれば、スタッフに注意したりトラブルの防止策を講じたりなど誠意ある対応をしてくれるはずです。

4.まとめ

家事代行サービスでは、スタッフとの相性が合わなかったり、物品が破損・紛失したりなどのトラブルが起こりえます。トラブルを回避するには、損害保険に加入しており、研修体制のしっかりした会社を選ぶことは不可欠です。また、双方が気持ちよく利用するためにも、貴重品はあらかじめ安全な場所に保管しておくなどの対策は有効でしょう。もしトラブルが起きてしまったら、派遣元の家事代行会社に速やかに連絡してください。