年末の風物詩である大掃除。家族総出で1日がかりという昔ながらのスタイルは難しいという家庭が多くなり、特に共働きの家庭では週末ごとに少しずつ進めていくというのが現在では主流です。

小分けして進めるからには段取りが肝心!
年の瀬も押し迫ってからのバタバタ大掃除が毎年恒例となってしまっているなら、今年こそはツボを押さえた大掃除で気分上々の年越しを目指しませんか?

共働き世帯の大掃除事情は?

「そもそも大掃除をする必要ってあるの?」という考えが頭をよぎること、ありませんか?

実際のところ、どこの家庭でも必ず大掃除をしているとは限らないはず。
大掃除をする家庭としない家庭の割合はそれぞれどの程度なのか、気になりますよね。

2015年にダスキンが行なった大掃除に関する意識・実態の調査(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000247.000005720.html)によると、共働き世帯の同年末の大掃除実施率は61.2%、専業主婦世帯については63.7%でした。

いずれもおよそ6割の家庭で大掃除をしていて、4割の家庭ではしなかったという調査結果を、「やっぱり半分以上の家庭で大掃除しているんだ」と受け止めましたか?
それとも「大掃除をしない家庭も結構あるのね!」と感じたでしょうか?

しなかったという4割の中には、日頃から隅々まで掃除しているので大掃除をする必要がないという家庭も含まれているかもしれません。

ですがそれを差し引いても、大掃除をしないという選択肢は今や世間的にアリらしいということがうかがえます。

大掃除はするべき?そのメリットは?

大掃除 子供

前項でご紹介した調査結果からは、多忙な共働き世帯では専業主婦世帯に比べ大掃除実施率が若干低いこともわかります。

そうなるとなおさら、「うちは共働きだし、もう今年の大掃除は諦めようかな?」という気持ちに傾くかもしれませんね。

とはいえ、新年を迎えるに当たりある程度はきれいにしておきたいと考える人はやはり多いもの。

いざ大掃除をしないとなるとなんだかモヤモヤするのであれば、大掃除のメリットに目を向けてみましょう。

普段の掃除が楽になる

日常的な掃除は最低限こなすのが精一杯となってしまうことの多い共働き家庭の場合、パッと見ではわからない部分の汚れが徐々に溜まっていきがちです。
そして、そうした汚れは掃除の効率にも影響するようになります。

家具の裏側や下などのホコリがそのままになっていれば、見えている部分のホコリをいくら取り除いてもすぐにまたホコリが舞い始めます。
水垢の溜まった洗面台は、そこへさらに汚れやカビがつきやすい状態です。

日頃手の回らない箇所を大掃除できれいにすることにより、少し掃除をすればすぐにきれいになる下地としての環境が整い、毎日の掃除が楽になります。

これは大掃除の大きなメリットといえそうです。

夫婦・家族のきずなを深められる

力を合わせて一緒に何かに取り組むことで、メンバー間の結束は強くなります。

家族で協力して進める大掃除も、家族の絆を深めるという副効果をもたらしてくれます。

いつも一緒に暮らしていても、全員で何かをするという機会は意外と少ないもの。
そういった意味で、大掃除は貴重な「家族がワンチームとなるイベント」といえます。

また、子どもに掃除を教えるよい機会ともなることでしょう。

子どもに日本文化を体験させられる

子供 掃除

屋内や身を清め、清々しい気持ちで新しい年を迎えるというスタイルは、古くからの日本の文化です。

意識的に体験の場を設けないと、子どもにそうした伝統的な文化に触れさせることができなくなりつつあるのが現状ですので、日本文化を肌身に感じることのできる大掃除は一種の情操教育ともいえるでしょう。

大掃除を効率よく進めるポイント

大掃除をする!と決めたなら、限られた時間内に体力を使い果たすことなく効率的に大掃除をするための段取りと、押さえておきたいポイントを確認しておきましょう。

1. 掃除する場所のリストアップ

換気扇

まずは掃除する場所をリストアップしましょう。

その際、すべての計画を思ったように実行できるとは限らないということを忘れずに!

急な予定が入る、子どもが熱を出すといった突発事項もあり得ます。
疲れが溜まっていて動けない、どうしてもやる気が出ない……という自分としては不可抗力だと思う事情だってあるかもしれませんよね。

状況によっては断念せざるを得ない場所も出てくると想定して、「レンジフードだけは掃除しておきたい」「床のワックスがけはマスト」といったように優先すべき場所を明確にしておきましょう。

その際のポイントは、「汚れたままの状態での年越しは絶対にイヤな場所」や「年に一度、年末にしか掃除しない場所」はどこかという視点で考えること。

このポイントを押さえておけば、一応大掃除はしたのになぜか達成感がほとんどないという寂しい結果を避けられます。

2. プロに依頼する場合は一日でも早く

ハウスクリーニングや家事代行サービスなどを利用する場合、日にちに十分な余裕をもって依頼するのが理想です。

でも、掃除する場所をリストアップしていく中で、「ここはプロにお願いしたほうがよさそう」と気がつくこともあるでしょう。

外注すると決めたら、一日でも早く予約するようにしましょう。

今日予約しても明日予約しても駆け込み予約に変わりはないとは考えず、駆け込みだからこそ少しでも早くと心がけて!
タッチの差で予約可否が分かれることも当然あり得るのですから。

3.大まかなスケジュールを立てる

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大掃除は複数の掃除の集合体ですので、どういった順序で進めていくのかについて大まかなスケジュールを立てましょう。

その際、真っ先に確認しておきたいのがゴミの日のスケジュール。

単にきれいにするだけでなく、不要なものを処分する機会でもあることの多い大掃除では、ゴミの量も多くなりがちです。

ゴミ収集スケジュールに影響される種類の掃除を優先して進めれば、せっかく掃除をしたのにゴミを保管しておかなくてはならなくなるという事態を回避できます。

また、特定の掃除にベストなタイミングがあれば、そのタイミングを狙いましょう。

たとえば、年末年始にかけて帰省予定があるなら、冷蔵庫内の拭き掃除は庫内が空っぽに近くなる帰省直前のタイミングに行なうのが一番楽。

バルコニーの掃除や洗車をせっかく頑張っても、雪が降れば苦労が水の泡なので、雪の予報が出ているのであれば可能な限り雪の後に持ってくるのがおすすめです。

逆に、こたつ布団やホットカーペットカバーなどの洗濯は、雪の前に済ませておかないと、ひときわ寒さ厳しいタイミングに肝心のこたつやホットカーペットを使えないということになりかねません。

4.担当決めをする

窓掃除

大掃除の内容や大まかなスケジュールが決まったら、家族内での担当決めです。

状況にもよりますが、多くの場合比較的スムーズにいくのは、各自が納得感を持てる「身体の大きさや筋力」「得意・苦手分野」に応じた割り振りでしょう。

玄関ドア拭きや粗大ごみ処理といった高さや重さが伴う作業は夫が担当する。
食品庫内の整理整頓は、日頃食事づくりを受け持つことが多く勝手を知っている妻が担当するといった具合です。

参考までに、前出のダスキンが行なった調査によると、夫が担当した場所で多かったのはトップが窓や網戸、次いで浴室。
妻が担当した場所のトップはキッチン、次にトイレという結果でした。

また、大掃除では子どもにも年齢に応じた仕事を割り振りたいところ。

自分も家族の一員なのだと実感し、責任を持って最後までやり遂げることの大切さを知る機会ともなるはずです。

まとめ

大掃除のことを考えると気が重い……。
筆者も「1年最後の大仕事」からなんとか逃れたいと考えてしまうタイプですが、そんな自分を奮い立たせるために、やり終えた後の爽快な気分を思い起こすようにしています。

年中行事が簡略化され、ハレとケの区別がなくなりつつある今日において、大掃除は季節の移り変わりをはっきりと体感させてくれる数少ないイベント。

大がかりな掃除が無理なら、「いつもの掃除より少し念入り」くらいの大掃除をしてみませんか?晴れ晴れとした気持ちで1年を締めくくり、真新しい年を迎えるために……!