帰りが夜遅かったり、食事を作る気力・体力が残っていなかったり。共働き家庭ではどうしても夕食の時間が遅くなってしまいがちです。
食器洗いを済ませて時計を見たらもうこんな時間……!と愕然とすることも少なくないのでは?

各種ある時短アイデアのうち、盲点となりがちな「食後の片付け」におけるアイデアをご紹介します。

1.調理段階で片付けを楽にする

料理をする主婦

これから食事を作るという段階から片付け時を見据えて、洗い物や食事作りの負荷を最小限に抑えておきましょう。また、献立面での工夫も時短につながります。

1-1.道具はできる限り流用する

洗い物といっても、お皿やコップは楽な部類。
手間がかかるのは大きかったり重かったりする調理器具の類です。
かさばるため食洗機にも入れづらく、結局手洗いすることになりがちでもあります。

調理器具は可能な限り流用して、使う数(=後で洗う数)を少なくしましょう。

大きめの計量カップを計量ついでにそのままミニボウルのように使えば、ボウルを汚さずに済みます。
発泡スチロールやプラスチックのトレイに載った食品は、可能な限りそのままトレイの上で処理したりカットしたりすれば、バットやまな板を洗う手間が省けます。

1-2.「くっつかない」「熱源を選ばない」食器や器具を選ぶ

オーブンやトースターでの調理時の手強い焦げつきなど、こびりついた汚れを落とすのは重労働です。

汚れのつきにくい食器や器具を使いましょう。

フライパンだけでなくグラタン皿にもフッ素樹脂加工されたものがあります。

また、電子レンジやオーブンでの使用が不可とされる容器や調理器具は、熱源が限定されてしまう分融通が利かず、複数種類を使い分ける必要が出てくる場合があります。

「電子レンジ可」「オーブン可」などの表示のある、複数の熱源に対応する容器・器具なら使い勝手がよく、便利です。

保存容器に入れて冷蔵庫に保管しておいたものをそのまま電子レンジで温めたり、コンロで焼き目をつけてからフライパンごとオーブンに入れたりといった自由度の高さは、キッチンでの時短を支えます。

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1-3.主菜は「肉・魚+野菜」スタイルがおすすめ

肉野菜炒め

いくら時間をかけられないといっても、健康に気を配り、肉や魚、野菜などをバランスよく摂りたいですよね。

たとえば主菜を煮魚にした場合は野菜を使った副菜が欲しくなりますし、チキンソテーなら温野菜を添えたくなりますが、そういった主菜を作るのは時間のとれる週末に。

忙しい平日には、片付けを楽にするという観点から「一品完結型」の主菜がおすすめです。

肉・魚と野菜をすべて一緒に調理するタイプの主菜(肉入り野菜炒め、回鍋肉、八宝菜、豚バラ肉と白菜の重ね蒸しなど)であれば、食材バランスの点でもボリューム感の点でもある程度まで完結しているといえます。

そのため、納豆やもずく酢といった「手を加えずにそのまま出せるもの」を副菜にしても問題のないことが大半。

副菜の準備に包丁もまな板も鍋も使わないので、調理の手間だけでなく洗い物の手間も省けます。

2.「ごちそうさまでした」の後に片付けを楽にする

テーブル拭き

食べ終わった直後のタイミングにも時短チャンスを見逃さないで!
少し工夫するだけでキッチンでの片付けが楽になり、早く終わります。

2-1.ランチョンマットはPVC(塩ビ)製またはトレータイプにする

使わずに済ませてもなんの問題もないものの、ランチョンマットを使うとやはり食卓が華やぎますよね。

とはいえ布製のランチョンマットは洗濯が必要。
汚れても拭くだけできれいになるPVC(塩化ビニール)製のものが手間がかからずおすすめです。

PVC製品というと若干の安っぽさが感じられることもあったひと昔前とは異なり、今はデザイン性が高く高級感のあるPVC製ランチョンマットがたくさん見つかります。

さらにもう一歩進めるなら、主に木製(漆塗りのものなど含め)のトレータイプを検討してみましょう。

そのままお盆代わりに使えるので、食後に食器を下げるのも簡単です。

食べ終わったら各自が自分の食器を(トレーに載せたままの状態で)シンクまで運ぶという習慣づけにもつながりやすいという点にも着目したいですね。

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2-2.台拭きは「仕上げ用」にする

食後に食卓を拭く際、いきなり台拭きで拭いていませんか?

テーブルにほとんど食べこぼしなどが見られない場合であればそれで構いませんが、特に小さなお子さんがいるとテーブルの上はそれなりに汚れることが多いものです。

はじめにウェットティッシュなどで汚れをざっとぬぐい取っておき、改めて台拭きで全体を拭き上げるようにしましょう。

二度手間と感じられるかもしれませんが、布巾のパイルの奥に詰まったパン屑や、醤油差しから垂れた醤油を拭き取った際にできた茶色いシミを洗い落とすのはなかなかの手間。後日煮沸消毒や漂白をする必要が出てくるかもしれません。

台拭きはあくまで仕上げ拭き用と割り切って、パッと見てわかるレベルの汚れはあらかじめ大まかに取り去っておくのが結局は省力化となります。

3.食器洗いのときに片付けを楽にする

食器洗い

食器を洗う時間そのものの時短は限られますが、工夫の余地はもちろんあり、洗った食器を所定の位置にしまうまでの一連の作業全体の省力化にもつながります。

3-1.洗う前に、油汚れをぬぐう

食器類よりも調理器具のほうが洗うのが大変な場合が多い理由のひとつは、油でべったり汚れているケースが多いということです。

手間の元凶である油分をあらかじめ少なくしておきましょう。

フライパンなどはそのままシンクに直行させるのではなく、キッチンペーパーや新聞紙でサッとぬぐってから洗うようにすると、洗い上げるまでの時間が短縮できますし、スポンジやシンクへ移る油のベトベトもグッと少なくなります。

3-2.お湯で洗って、サッと拭く

冷たい水ではなくお湯で洗ったほうが油汚れがよく落ちるということは広く知られていますが、お湯洗いのメリットは実はそれだけではなく、水気が素早く切れるということも大きな利点です。

洗い終えた食器を水切りかごに放置して乾かす方法だと、往々にして長時間積み上げたままにしてしまったり、せっかく乾いた食器の上に洗いたての濡れた食器をうっかり載せてしまったり……。

効率がよくておすすめなのは、食器がまだ温かいうちに食器拭きでざっと水気をぬぐってさっさと収納してしまう方法です。

乾いた食器をしまうために改めてアクションを起こすのは億劫なもの。一気に片付けてしまえば気が楽という利点もあります。

食器に温もりが残っている段階なら、多少の拭き残しがあってもすぐに乾くので、丁寧に拭き上げる必要がないというのがポイントです。

食洗機であれば、最後まで乾燥運転させなくてもOK。中の食器が熱々のうちに開け放ち、モクモクと立ち昇る湯気が見えなくなる頃合いを見計らって手早く拭いていきます。

手洗いする場合よりも食器はさらに高温になっており、水分もあっという間に蒸発しますから、拭き残しなど気にせずパパっと済ませてしまいましょう。

3-3.スポンジを選んで泡切れを防ぐ

食器を洗っているうちにスポンジの泡が心もとなくなってきて、途中で洗剤を足すことはありませんか?

食器の汚れ具合にもよりますし、洗剤自体のスペックも関係してきますが、見逃しがちなのがスポンジです。

スポンジの目の粗さや材質などが泡持ちに影響しますので、もしも洗っている最中に何度も洗剤を足しているようであれば、スポンジを見直してみるとよいかもしれません。

わずかな手間であっても、省ければそれだけ手早く片付きますし、作業が中断されない分だけ負担感も減らせるでしょう。

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4.まとめ

ステンレスシンク

キッチンまわりの家事の中で「面倒くさい」「ドッと疲れる」といった印象がとりわけ強い食後の片付け。
それだけに、食後の片付けの効率をアップできれば、単なる時短以上のストレス減効果が見込めそうです。

時短レシピなどのメジャーなアイデアに比べ、食後の片付けの省力化にはあまり目が向けられない傾向ですが、一日の時間軸におけるここの部分の短縮化・省力化は就寝前のくつろぎタイムの質に直結します。
ご紹介したようなアイデアや商品を駆使して、ゆとりある毎日の実現にさらに一歩近づきたいですね。